2006/12/28

距離論

 
ここから海まで。語るように歩くと、
ちょうど12時間。
 

ポプラ

 
ぼくらポプラ
おけつの穴までがポプラ

ホラ吹きポプラ
息大好きラ

あたたかい日が幸せさ
ラ・LaLaLa

骨をみたで
青空のした

おけつがポプラ
おれが人間じゃつらいら
 

2006/12/26

クリスチアーノ

 
仕事は暴力、蹴りこみ、全力疾走。

クリスチアーノ君の仕事は、玉を思いっきり蹴りこむ仕事だ。


全力で走り、相手の歯をへし折り、腹に痛み以上の屈辱をねじ込む。
相手をかわし、骨を割りながら、ひざを顔面にぶちこむ。

死人上等。
生まれながらに奴、野生の蹴りBOY。

クリスチアーノ君は、信じている。
神様が、全力で走ることを喜んでいることを。

華麗なステップで、肉をまくりあげて、
わき目も振らずに、全力で蹴る。

割れようが、切れようが、悲鳴を上げようが、
体がまっぷたつになるまで、引退はできない。


仕事はハードで、つらくて、全身麻酔

疲れることもあるけれど、クリスチアーノ君は文句を言わない。
 

緑イズNo1

 
ガラスの目玉の生きじじいトス

エメラルドの空の空港で、
2時間ばかりの時間旅行した。

ひとつも失くさず、ペンギンかかえて、
緑のかべに、ひっかいた。

ばばあが来ないからさびしいよ。


銀のさかなが円盤みたいに順に現れ、
じじいのこどもをびっくりさせる。

たむらしげるの世界で衣食住。

大きなくじらの木の下で、ばばあを一生待ちぼうけ。

永遠を、戻るか進むかその違い。

脳みそわいても、ここは緑で、宇宙一。
 

hand

 
手をにぎった時に命を込めた。

玄関でも、駅前でも、公園でも、初めて会った時でも、
離れたくない時にも、約束をした時にも。

ぐにょぐにょの、ふにゃふにゃの、
心臓みたい。

時々、手にのっとられる夢をみる。

ぐにょぐにょに温かくて、
息ぐるしい夢をみる。
 

stone

 
ずっと前に投げた石が、
ぴったりと地面にくっついて、
100年過ぎた。

もう誰も覚えていないだろうと思い、
そっとふたを開けて、外へ出た。

思ってもみないことがあると、
体が固まってしまう。

気をつけて、あと100年。

モスコミュールが地球を狙っている。
 

2006/12/20

流星まつげ


3000年マドンナ
 

2006/12/18

senrojyou no carnival

 
ネダった。
カーニバル。

100円ポーチで、
カーニバル。

深く帽子をかぶった夕日が、
いつまでも、見つめていた。

ネダっても、
踏んずけても、
100円じゃ、もう列車もこない。
 

サマーデイ

 
夏が雲をさらい、欲望を洗い流そうとする。
目が合うと、息がつまる。
雲がくびに手をかける。

まぶしいぐらいの光の中に、君は眠りにつく。
太陽が触れようとする。
寝がえりをうつ。

どうか、白いたくらみは成功しますように。
ずっと、そっと君に触れていられますように。
 

金玉

 
リダイヤる。(再びダイヤモンドをあげる)
題や問答をなんどでも。
 

リップ・ナイン・トレイン

 
リップ・ナイン・トレイン

サーモンピンク?

ノノンのん!

いやほう!
 

2006/12/17

どうしようもなく、クラッシック

 
6畳半の小部屋に響く、俺のテーマ。
最大旋律の揺らす空気で、みそスープも煮えたぎるほど、
毎日が燃えている。

クラッシックのできは最高。
モーツアルトのカーブなんか何とも言えない。

けれどスーツはよれて、誇りもなくて、信頼もない。
愛もなくて、人生は大切にねと言う忠告が残った。

スピーカーから唸るヴァイオリン。
しつようにこする。ぎしぎしと。
真っ赤な肩のあの目つき、たまらない、かきたてる、かきたてる。
ぎしぎしと大事なものが、音を立てる。

最高だったり、最低だったり、
どうしようもなく、俺のクラッシック。
  

MAXまぶい

 
最高にまぶい感じですわ、
この新しい朝わ、
それはもう、
まじで、
素わ。
 

ポツン

 
ポツンは町に息ふきかけた。
ろうそくほどの命の前で、
白い雪のひとつのような、
ポツンの息は、ふるふるへらた。

ゆれるえんとつ、ポツンの孤独。
ちいさく生きてるとさびしくもなった。

ポツンは夜にダッシュして帰った。
あたかい火のよなものに、溶けて消えた。
 

2006/12/15

冬の町

 
澄み澄みの空
竹の音が舞う
冬の町
 

2006/12/13

サックス論

 
いつの日も、
サックスは優しく
家に帰れと警告している。
 

音楽論

 
音楽は、引き返すことの無い波。
 

ねずみーしー

  
よろしく、どうも。で手を振って。
ばいばい、明日。ですれ違い。

でかいねずみの黒いおめめ。
ビッグマウスのホワイトハンド。

港のそばで、すれ違い。
よろしく、どうもで、また明日。

 
 
にほんご
 
いやらしご
  

糸巻き

 
水のような無限の形を作ることはできるのに、
金属のような固まりをからだは作ることができくて、
くやしい。

真ん中から一つぐらいでてきてもいいはずなのに、
絹のように、ただなめらかでいることしかできない。

冬は、薄肌が波紋にたゆたう。
ガスや光に反応しては、小さな羽虫みたいに震える。

夏は風に、全神経がそよがれて、
空に白い線が、さわやかだった。

ただの一つも金属を生まずに死んで行くことが、
むなしくて、私は糸巻きのようにしぼんでいくのでしょう。
ね運命。
 

2006/12/12

UA論

 
UAは走り高跳びの
選手と同じ。

 

2006/12/10

一眼レフ論

 
拳銃を扱う手つきで、
一眼レフをいじる。
 

経済論

 
怪しげな数字打ち込んで、死ぬまで計算死ぬまで続ける。
 

唇論

 
唇が、そのすべての事件を記憶していた。
 

イチローについて

 
イチローの三遊間をみるいやらしい目。
 

美意識論

 
ほんとうに美しいものを見たら、
真ん中に重力がよって涙がにじんだ。
 

時代論

 
いつの時代も、渇いた奴らから歌い始める。
 

青春論

 
あの息の詰まるような日々を、
青春だったと思う。
 

人間論

 
地球上で、人間だけが人間好きだ。
 

靴論

 
靴には、どこまでも行く意思がある。
 

ファッション論

 
服は骨格だ。
 

音楽論

 
音が頭を叩き付けて記憶させた。
 

運命を回す女

 
横たわる運命を回す女
駆きたてる透明のそんな

始める啓示
はあまりの刑に

今日出会うこと
今日であること

銀の金属はねて思考の響く
芯の奥底に消えては失くす

自分の哲学 自分の行く道
自分の鉄吐く自分の生き血

まるで君が全てをあやつるように
細い糸が全てにからみつく夜に

運命と呼ばれる熱が湧き出す
透明に結ばれた糸が巻き出す

病的な言葉・水のようなこの手
衝撃なことはキスしたことって?


君は神様かもしれない

その服をぬいでくれないか。
 

beautiful days

 
夏の雨の
一瞬の静寂に
雨が上がって、
見た空の
入り組んだ電線の隙間から
黒く美しい日々を見た。
 

夜明けまえ

 
いつもいつもおもしろい話をして。
一生忘れることないくらいの。
一生が変わってしまうほどの。

冗談でしょ。

そうでないと、のたまう。
オレンジのグミがのぞかせる。

そんな最強のスイッチ手に入れたら、
おれは既にもんぜつでしょうが。

指先のブルーベリィしめらせて、
話を求めるのか。
こわい、夜だ。
キュートだ君は。

おもしろい話の裏側にひそむ
世界最強の秘密を、のぞく手前で、
また朝が立ちすくむ。

 

ブレックファースト

 
白い夏の記憶。
閉じ込めたその目は、
ブルーベリーのような青い目をしていた。

君は朝目覚めるといすに座り、自分の髪を少しつまむ。

おはようの言葉もなしに、世界をそこだけ切りとってしまう。

何も見ていない君の目。
夏が消えて、思い出がまた生まれていく。

何よりも、誰というわけでもない。

毎日世界が始まるこの朝に、
ただ君は、愛されていると思う。
 

表 裏

 
君の顔は裏側だ

君の目はレンズに見える

ただ軽やかに時代が占拠している

君のその大きな手で、めくればいいじゃないか
  

雪の夜の静寂

 
誰かいると思ったら雪だった
目を閉じたら光だった

一人で世界を支えることは難しい

雪の夜はまぶしくて、孤独で、耐えきれないほど静寂だ
 

Dog論

 
口の周りが赤い犬は、信用できない。
 
 
ぷつぷつおくちつく
 
 
なまのくちばしなめたげる
 
 
きみのね

ふえのね
 

future

 
ロボットをあやつる
未来が来た。

待ちに待ったお祭りだった。

みんなの思いがあふれ出て、
蒸気が止まらない。

こうふんした。
こうふんした。

こうふんして、
ロボットよりも先に、
おしっこをもらしてしまった。
  

church

 
流木のことを考えてしまう。
教会のことも。

雨の日だった。

結婚式が一つ消え、
思い出も一つ消える。

紅茶がさめてしまって、
だるくなる。

世界が少し重くなって、
耐えきれず、
一本の木になって、
海に逃げ込む。
  

curtain

 
とぶ魚はいるだろう。
花はいいにおいだ。

今日は何の日だ。

とぶような日だ。
いいにおいの日だ。
そんなふうに、
幕は閉じる。
 

stick

 
よし料理をしようと
手をたたく。

たたいたらお腹がいっぱいになった。

嫌な人をたたく。

つついたりもする。

ベッドに入って、
横で棒でなぐる。

そのぐらい
毎日が、
満ちたりている。
 

steppe

 
トラを食べた。

電車で帰った。

草原を駆け抜けた
シューズを洗い、
ソファでトラの味を
かみしめる。

シューズをぬいだ足は
まだあの草原に、
くっついている。
 

light

 
風が吹くようなあさに、
目がさめる夢を見る。

そんな気分に、
なりたくて泣くよる。

町のあかりがすでに、
夢のようだ。
 

box

 
自分の中に、
おもしろいものがつまっている。

マジックハンドのような手で、
開く作業。

それを毎日。

大きな大きな手で。

かき出すように、
入り口を探す。

それを毎日。
 

上海ブルー

 
日本の対岸から見える上海は、銀色の高層ビル群をキラキラと輝かせ、
DVDも絵本のように書きかえては、陽気にさびしくやっている。

空も青々としていて、海も青々としていて、そこに流れる音楽も、
青をキラキラに切り刻んで、紙ふぶきにしたような、陽気でさびしい感じ。

ビルの上から朱の旗を振り、愛を主張する。
銀のビルをいくつも建てて、富を主張する。
黄金色の木を植えて、ほっと安心。

そんな様子はこちらからは確認できないが、J-popを焼き増ししたような、
一枚の上海の写真が送りつけられてきた。
 

vs銀杏の木

 
家の前の、銀杏の木が真黄色になった時、
いよいよ君は機嫌を悪くし始めた。

発する言葉に気をつかうこともしなければ、
こちらの積もり積もった感情にも気が付かない。

「自分のことばっかりだね」と暴言を吐かれ、
もう末期なんだなあとか、
とうとう、飽きが来たのかなあと心配になる。

数日の間に、銀杏の木はいよいよ黄金色に輝き出して、
有名な絵画のような立ち振る舞いだった。

「こんなに鮮やかだと、目障りよ!」と銀杏の木にけりを入れて、
ついに、冬がやって来てしまいました。
 

力士と先生

 
ちゃんこには目がないでごわす。

ごわすでごわす。

目があるから、何だって言うんだ。

目があるからって、何にもならない。

先生、

この世には意味がありすぎて、

もうびっちゃびちゃです。
  

syokutaku ni kabin wo

 
都市空間から戻れずに
SF映画の音楽制作は
遠くの砂漠で行われている

息をはき
走りながら夜を
黒いビルを飛び越えて

食卓に花瓶を
青い海にはベースラインを
  

シドミード


シドミードが金属の腕をかき鳴らす時、
銀の思考が、火花をちらす。

冷めた冬の風が土をならし、
鋭利な思想が、人の想像を破る。

シドミードの犬は、いつも玄関の前で寝ているが、
今死んでも幸せだ。

  

夜明けまえ2

 

電話をしてくる時は、いつも酔ってしまった時で、

おもしろい話が聞きたい。ほしい。話してほしい。

そういう無防備な欲望で、見透かされていることも分かっていない。


真夜中に、ひっくり返るような笑える話はないから、

スイッチを押して、ひたすらボリュームをあげまくる。


真っ青だろ。

そんなマシュマロみたいな考えで、押し切ってきたら。


君は何も怖くないのか。

お酒があるから、そんなにふぬけになるのか。

面白い話なんてそうそうないよ、

って言う前に、君は眠りに落ちてしまう。

テーブルの上の、マシュマロもぐしゃぐしゃだわ。

 

男女論

 
男はちんこの分だけ、重力にひっぱられ、過去にひっぱられる。
女は届かない宇宙から、ずっと見守っています。
  

Time論

 
時間に形があったなら
きっと、人の形をしている。
  

ship

 
100年後にみる夢。

地球が大きな水に包まれて、例外なく
家の前の国道も、海のようになる。

太陽がきらきらとして、朝目覚める。

カーテンを開けると、家の中までまぶしくて
遠くの方から鐘の音がする。

カンカンカンと。

しろく、長いひげが流れてきた。

木造の船が勇ましく、ちゃぷちゃぷ追いかけてきた。

結局こどものころみた夢といっしょだね、と
横の女の人につっこまれて、
コーヒーを渡された。
 
 
原色うみうみ

はぴばすで
 

Design論

 
宇宙をデザインすることはできなくても、
宇宙をことばにすることは"有り"だ。