電話をしてくる時は、いつも酔ってしまった時で、
おもしろい話が聞きたい。ほしい。話してほしい。
そういう無防備な欲望で、見透かされていることも分かっていない。
真夜中に、ひっくり返るような笑える話はないから、
スイッチを押して、ひたすらボリュームをあげまくる。
真っ青だろ。
そんなマシュマロみたいな考えで、押し切ってきたら。
君は何も怖くないのか。
お酒があるから、そんなにふぬけになるのか。
面白い話なんてそうそうないよ、
って言う前に、君は眠りに落ちてしまう。
テーブルの上の、マシュマロもぐしゃぐしゃだわ。