2007/06/22

weather report

 
自分とそっくりな人が
世界には3人いる。

1人はいま
地球の裏側で料理をしている。

もう1人はいま
地下でトンネルをほっている。

もう1人はいま
そこの階段のしたにいる。

出会えたら絶対に
大泣きするだろう。

横にいる女の子もひくぐらい
涙がでてしまうだろう。
 

ゆうぐれ

 
いつまでもひたっていたい
ゆうぐれをみたあとは
れんこんキスで
しめくくりたい
きもちでいっぱい
 

二択

 
生きていれば分かる
ことを
くどくど聞いてくる
なよ

詩は手をたべるか
こころをめがけてくるか
の二択
 

明日

 
悪意のある音楽が
どこから来るのか
突き止めるため
半径3kmを
夜通し歩きたおした

嘘や見せかけが
あふれることを
一つ一つ取り除けないなら
音楽なんかで
幸せにならない

意思が意味を埋めてくれる

今日という日をまたいでもただ
明日が始まるだけだろう
 

2007/06/21

しいろいし

 
いのなかのいし
きのうからあるし

すこし
きもちいいし

うすれていくし
いしきしっかり
とおいいし

うすれて
まざれ
いとしいきもち

でないいし
いのなかのいし

さみしいし
そのままいてほしいし

-いしのいし
ここせまいし
はよでたいし

おれさみしいし
もうなかないし

あやしく
まざる
いしといし

ふたりは
うすく
とけあい
まざる

いっしょう
いっしょ
とけあう
といき

あいしてるし
かたいいし

いのなかのいし
あいのしるし
 
 
ぶちゅーうふふふふ
 
 
うでうで

ゆびゆび
 
 
すいつ

くうの

ちよこ

れいこ
 

コーンフレーク

 
一つしかない真実を
分け合うことができる

ミルクに包まれて
祝福してあげる

ばらばらなからだと
一つになりたい
 

2007/06/20

4雨と広い丘

  
朝から薄暗く、
なんとなく居場所がないような日だった。

サーという音で軽い雨が降り、
途中虹が出ても、少ししつこく雨が降った。

傘をさしても湿気がまとわりついて、
気が晴れない。

家に帰るとすぐ電気をつけた。

TVもつけた。

-

ミルクティーでも飲もうと、
キッチンでお湯を涌かしていると、ふいにTVの画面が見えた。

のび太がまたさぼって、学校の裏山で寝ころんでいた。

山と言うには険しさの足りない、丘のようだった。

心地良さそうに、のび太は寝ていた。

雨の音の、遥か向こうに、そんな丘があるらしい。
 

3雨と遠くの土

 
雨の音で目が覚めた。

静かな雨音だったけれど、気になって眠れなかった。

結局、夜中に起きてから朝になってしまった。

-

最悪、と思いながらカーテンを開けた。

薄暗い空に、高い鉄柱が立ちはだかっている。

見るからに黒々として、ハリねずのようだ。

遠くの方から、土の匂いがした。
風でまきあがった懐かしい匂いがする。

遠くの大地の匂いだ。

雨がまた来る。
 

2雨と消える光

 
今年はじめての梅雨が来た。

そのあとで、ホタルを見に行った。

薄暗い木の間をぬって、
2年前にホタルを見つけた川に来た。

今年はホタルはいなかった。

この前は、手ですくえるほどいたのに。

-

川沿いの細い道を歩いていると、
6〜7人の家族が花火をしていた。

子供は花火をじっと見ていた。

火のついた花火は、勢いよくオレンジ色の光を放った。

火花はとびちり、川の中へ入っていった。

そのオレンジ色の花火がおわると、
川から一つの光が、向こうの方へ飛んでいった。
 

1雨とピンクグレープフルーツジュース

 
今日は予報が外れ、雨が降らなかった。
机の上の金魚鉢に、一匹のメダカを飼っている。

赤や水色の石の色に隠され、
メダカはたまに、どこにいるか分からない。

見つかっていない時の方が、
心地よさそうだ。なんとなく。

雨は降らなかったが、
分厚いくものせいで、息がつまりそうだった。

使わない傘を持ち歩いていると、
余計に疲れた。

-

家は落ち着く。

あるのか無いのか、
よく分からない一日だった気がする。

すごく、のどが渇いた。

冷蔵庫を開けると、端の方に、
飲みかけのジュースのパックを見つけた。

ピンクグレープフルーツジュースだった。
コップにいれると、鮮やかな色をしていた。

ふいに、魚ものどが渇くだろうと思い、
ポトリとたらしてやった。

魚にとっては、ふいの雨のようなものかもしれない。
そう思った。
そんなこともふわっと水に混ざり、すぐに消えてしまった。
 

0

 
この町で
この雨の日に
思い出す。

太古の海を泳いでいたことを。

そのときは、きっと
傘がいる。
 
ーUmbrellaアンブレラ

ジーンズ

 
ジーンズひっかかるぐらい、
リーズン、シーズンあつくて、
夜があせっちゃう。

ジーンズしたまま、
ビーンズ・レーズンして、
君をおろしたい。

ジーンズ、このままジーンズしていて。
朝が来るまで。
 

2007/06/18

escape

 
かーてんひっぱって、いすにすわって、目をとじて。
 
よるの3じから4じまで、このへやは宇宙船になります。

おひるのいやなことも、あしたのしごともおいてきて。

さっきちゅーしたことも、おいてきて。(ちきゅうに)

このへやは今、うちゅうをとんでます。

からだじゅうが、しゅわしゅわと、
れいぞうこのコーラと、よろこびを分かちあう。
 
でもきっと、どこまでにげても、
あしたのさいぼーが、あしたのあたしをたすけるのです。