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Lisa 3
午後になるとギターを手にとって、
小麦畑に向かう。
ベッドにひとり、君を残して。
風がざわざわと、かき立てる。
指に少し、力が入り、
ギターの音色が響き出す。
君を守るためなら、
全部なくなってもいい。
穂がゆれる方向も、
ギターから出る音も、
不安と幸せの混じり合った感情も、
毎日、毎日偶然が折り重なって、
できているんだよ。
失っていいものなんか、
何ひとつないのに。
でも時々、ひとりになりたくなる。
偶然も何もない場所で、
君のことだけを思い出したくなる。